人事の鉄則
2009年 07月 27日
しかし、人事に卓越した者はいる。
マーシャルとスローンは、これ以上考えられないほどたがいに異質だった。
だが、二人は同じ考えのもとに人事を行っていた。
第一に、
ある仕事につけた者が成果をあげなければ、
人事を行った自分の間違いである。
その者を責めるわけにも、
ピーターの法則をもち出すわけにもいかない。
愚痴をこぼすわけにもいかない。
自分が間違ったのである。
第二に、
兵士には有能な指揮官をもつ権利があるとは、
シーザー以前からの金言である。
少なくとも責任感のある者が成果をあげられるようにすることは、
マネジメントの責任である。
第三に、
あるゆる意志決定のうち、
人事ほど重要なものはない。
組織そのものの能力を左右する。
したがって人事は正しく行わなければならない。
第四に、
人事には避けなければならないことがある。
たとえば、外部からスカウトしてきた者に、
初めから新しい大きな仕事をあたえてはならない。
リスクが大きい。
そのような仕事は、仕事のやり方っや癖が明らかであって、
かつ組織内で人望のある者にまかせるべきである。
地位の高い新人には、何を期待されているかが明らかであって、
しかも手助けしやすい仕事を与えなければならない。